平成27年3月25日、後段本会議最終日の採決に当たり、賛成討論いたしました。
平成27年3月「介護保険条例の一部改正」についての賛成討論(あびこ浩子)ビデオ
介護保険料額が値上がりとなりました。ご負担いただく皆様には、ご不満もご不安もおありだと思います。しかし、高齢者人口が増え続ける現状の中で、ギリギリの選択をした金額であると、質疑をしたうえで納得いたしましたし、低所得者の皆様への配慮もなされておりましたので、賛成の立場から討論いたしました。
介護保険料額の上昇を抑えるためにどうすればよいのか、そのことは、結局、みなさんが健康で長生きしていただけるような環境を作ること、つまりは、これまで本市が取り組んできた高齢者の皆様の「居場所と出番の創出」の取組を、もっともっと進めていくことに解決のカギがあると私は再認識いたしました。
それにもかかわらず、老人クラブの皆様が運営主体となって頑張っていただいている「いきいき交流広場」の支援が、本当に少ない現状に私は、強く怒っております。民生常任委員会でも、強く要望いたしました。「いきいき交流広場」への投資は、先行投資として、3年後の介護保険料額改正時に大きく成果として跳ね返ってくることは必至です。その点を要望してこその、今回の賛成討論です。
以下のような賛成討論を行いました。
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「お許しをいただきましたので、「議案第十六号 茨木市介護保険条例の一部改正及び第三十八号 平成二十七年度 大阪府茨木市介護保険事業特別会計予算」につきまして、原案賛成の立場から意見を申し上げ、議員各位の賛同をお願いするものです。
本市における介護保険事業についてですが、今回策定されます茨木市高齢者保健福祉計画・茨木市介護保険計画を見ておりますと、皆様ご承知のとおり、認定者数やサービス利用者数は今後年々増加してまいります。住み慣れた地域で安心して暮らし続けていくことができるよう、地域包括支援センターの機能強化や地域密着型サービスの基盤整備を図るなど、これからの動向に合わせた、円滑な事業運営に努められているところでございます。
今回の条例改正に伴う本市の第一号被保険者の介護保険料は、新たに基準年額五万九千二百八十円と設定されております。第5期の5万4千6百円に比べて、年額4680円の値上がりとなっております。値上がりに対して、高齢者の皆様には、不安も不満もお持ちのことだと思います。しかしながら、この金額は、北摂各市はもとより、大阪府下においても、低い設定額となっております。もちろん、負担される皆様にとって、負担額はできるだけ低くとしてほしいと思われるのは当然の事だと思います。介護保険サービスは、利用者負担を除く費用の約2割を、65歳以上の保険料でまかなう仕組みとなっております。保険料は自治体が必要なサービス量を見積もり、それに応じた負担額を決めおりますが、施設やサービスを充実させるほど、値上がり幅は増える結果となります。 サービスの充実と、保険料をできるだけ抑制すること、この両者のバランスを考え、さまざまなご努力の結果が今回の基準額設定となっております。計画に記載されておりますサービス量の算定結果をみせていただくとそのご努力が見えてまいります。
基準額の設定に当たっては、介護保険事業の安定した運営を第一に、給付費準備基金から多くの繰り入れを行い、更に、多段階設定を行うことにより低所得者層の負担軽減を図るなど、さまざまな配慮がなされており、適切な基準額設定であると理解いたしました。
また、施設整備等については、地域密着型特養を整備する一方、在宅生活を支えるために小規模多機能型など地域密着型サービスの整備も実施され、介護保険サービスの充実に努めておられます。
さらに、新しい総合事業についても、他市に先駆ける形で平成二十八年度から取り組まれるとのこと。これは、これまで高齢者施策の再構築に、それこそ全国に先駆けて取り組まれてきた成果があるからこそ実施できることだと理解いたしました。更には、新たな高齢者施策の取り組みが、本市の高齢者の皆様の健康寿命を延ばす原動力となり、その結果が、次回3年後の介護保険料改定時に再び保険料を低く抑えることの出来る要素となれることを知りました。高齢者の居場所と出番を創出する施策を行うことも含め、今回の制度運営に対する保険者としての市の姿勢を高く評価いたします。
今後も、本市の介護保険制度が持続可能な制度として運営されるよう、介護予防や保険給付の適正化、保険料収納率の向上に尽力されるとともに、制度の周知や啓発に努めるなど、より一層の経営努力をされることを要望いたしまして、私の賛成討論といたします。
議員各位のご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。ご清聴ありがとうございました。」